■ 2007年は、7月15日から9月15日まで、「embodied praxis - Real Life 2.0」というテーマの下で作品が公募され、16カ国から42点の応募がありました。これに、審査員が持ち寄ったノミネート作品を加えた中から、投票とディスカッションによって大賞作品と7点の優秀作が選ばれました。大賞受賞者には、賞金として20万円が贈られます。
「embodied praxis - Real Life 2.0」とは?
インターネットを使い、テレビを観て、携帯メールで友人や同僚、家族とやりとりしている私たちは、日中のほとんどをスクリーンを覗き込んで過ごしていることになる。耳に入ってくる騒音と同じように、スクリーンに映し出されるイメージは絶え間なく変化する。覚えておく必要があるテキストにだけ目は焦点を結び、私たちの指先はその返答を天上界へと迸らせる。
今回のテーマ、「組織化される経験(Embodied Praxis)=リアル・ライフ 2.0」は、上記のようなテレマチックス(遠距離通信と情報科学が結合した分野)的な相互作用を、どのようにしてアートとアーティストたちが日常生活へと導入しているかを検証するためのものである。しかしながら、紹介されるであろうプロジェクトは、むしろ、どのようにして私たちの生活がこれらの埋め込まれた情報のより糸の周囲に築かれているかを明らかにするものであろう。それはつまり、どのようにそれらのテレマチックス的な内容が、日常生活の組織化を推進させているのかを示すものである。
この展覧会に選ばれるプロジェクトは、異質な文化的空間へと、様々な言語を通じて境界線を越えるように仕組まれているその本質を見せるものであろうし、そのことは、ネットがある瞬間においては、複雑に織りなされたリアル・ライフに情報を与えるだけではなく、そのリアル・ライフ自体をアクティブに構築しているという(ポリティカルな/商業的な/文化的な)シナリオを産み出すものでもある。
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