ケート・リッチは、オーストラリア出身のアーティスト兼トレーダー。90年代、彼女はBIT(「逆しまの」テクノロジー事務局)でラジオ技術者として勤務するためカリフォルニアへと移ったが、BITとは、経済的かつエコロジー的な目標を持ち、イベントを誘発するようなウェブ・カメラのネットワーク、そして動物が操作する緊急時用の放送機器を備えた、批評的な情報プロダクトをプロデュースする国際的な代理店である。その編集局の仕事は、アカデミックかつ科学的であり、博物館でも展示がなされた。世紀の変わり目の不安定期、彼女は英国ブリストルのキューブ・マイクロプレックスにあるバーの支配人の職に就くために東へと向かい、そこで「フェラル・トレード」(「野生化した貿易」)を設立したが、それは、社会のネットワークを越えて物資を交換する公開実験である。彼女は現在、文化的な経済インフラへ深く興味を持ち、文化的領域におけるホスピタリティのための、移動性のための、スポーツのための、そして生存のためのアメニティを定義し、運営するためのプロトコルを開発している。
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